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木にも「血液型」がある!?導管のふしぎな話
2025.6.21皆さんこんにちは! タナベ住建の林です!
皆さんは、「木に血液型がある」なんて聞いたこと、ありますか?
そんな馬鹿な、と思われたかもしれません。けれど実は、木にも”性格”のようなものがあって、それが血液型みたいに分けられるんです。
今回は、そんな木のちょっぴり不思議なお話を紹介します。
※本記事には、木の構造についての解説が含まれています。水を通す「導管(どうかん)という細かな管の集まりを例に挙げておりますため、集合体が苦手な方(集合体恐怖症・トライポフォビアをお持ちの方)は、読み進める際にご自身の判断でご覧くださいませ。気分がすぐれない場合は、無理をなさらずほかのコラムをお楽しみいただければ幸いです。
■木にも血液型があるってご存じですか?
「えっ?気に血液型!?」そう思われた方、正解です。木に血液は流れていません。でも、まるで”性格”のように分るうできるポイントがあるんです。それが、「導管(どうかん)」という水を通すための管。人間ていえば血管のような役割をもっています。
この導管の太さや並び方のよって、木材は大きく2つのタイプに分けられます。その様子がまるで血液のようで、ちょっと面白いんですよ。
■几帳面な「A型タイプ」?それが「環孔材(かんこうざい)」
ナラやケヤキ、クリなどがこのグループに入ります。特徴は、年輪の始まり(春から初夏)にできる「早材」に、大きな導管がリング状に並んでいること。木目がくっきりしていて、まっすぐで力強い印象です。
まるで「よし春だ!どんどん水を吸い上げるぞ!」と、効率的に働く姿勢。几帳面でしっかり者のA型さんにたとえたくなる木材です。

■優しくマイペースな「B型タイプ」?それが「散孔材(さんこうざい)」
こちらはカエデやブナ、ホオノキなど。導管が年輪全体にまんべんなく散らばっていて、全体的にやわらかく落ち着いた雰囲気の木目です。
水を運ぶ力はやや緩やかですが、「無理せずマイペースに、でもしっかり頑張りますよ~」という感じで、優しくて調和を大切にするB型さんのようです。

■実は、木にも”性格”があるんです!
木材は、育った環境や木の種類によってクセが出ます。乾きやすさ、反りやすさ、加工のしやすさなど、それぞれに得意・不得意があるんです。
そしてこの「導管のタイプ(血液型)」によって、家具に向いているもの、楽器に向いているものなど、向き・不向きも決まっています。
木がしゃべったりするわけではありませんが、ちゃんと”個性”があると思うと、なんだか愛着が湧いてきませんか?
■ちょっと目をこらせば、木の声が聞こえてくるかも?
家具や床材、柱など、何気なく触れている木の中に、それぞれの「木の性格」があります。
次に木の机や棚を見たときに、ぜひ心の中で聞いてみてください。
「あなたは…A型かな?それともB型かな?」
返事は帰ってこないかもしれませんが、なんだかふわっと、あたたかい気持ちになれるかもしてませんよ。