高層ビルはどうやって風に耐えてる?

皆さんこんにちは!タナベ住建の林です!

都会を歩いていると、見上げるような高層ビルがたくさんありますよね。
でもふと疑問に思いませんか?

「あんなに高くて、風で倒れないの?」「台風のとき、あれ絶対ぐらぐらするでしょ…?」

はい、するんです。

高層ビルは実際に、風でかなり揺れます。でも安心してください、ちゃんと“揺れる前提”で作られてるんです!

今日はそんな「高層ビルと風」の関係について、わかりやすく解説します

■高層ビルにとって“風”は天敵

高さ100mを超えるようなビルになると、地上よりもはるかに風が強く吹きつけます。しかも、風ってただの“押す力”じゃないんです。

風によるビルへの影響は大きく2つ:

1.静的圧力(常に押される)

2.動的振動(風でビルが共振する)

まるでビル全体を棒にしてブランコみたいに揺らすようなもの。台風や強風の日には、1m近く揺れる高層ビルもあると言われています!

■倒れないのはなぜ?耐風設計の秘密

建築家や構造エンジニアたちは、風の力をいなすためにさまざまな工夫をしています。

1.揺れても壊れない構造

高層ビルは「少し揺れること」を許容して設計されています。つまり、固くガチガチに作るのではなく、“しなる”ように設計されているんです。

木が風でしなって耐えるように、ビルもしなやかに風に対応します。

 2.柱と芯で支える「チューブ構造」

多くの高層ビルでは、「チューブ構造」と呼ばれる設計が使われています。

・外壁全体を太いストローのように構造化

・中央にも芯(コア)を入れて補強

これによって、ビル全体で風圧を受け止めて分散できるんです。

■ビルのてっぺんに制振装置!

ここが一番面白いところ!最近の超高層ビルには、チューンド・マス・ダンパー(TMD)という“ゆれを打ち消す装置”が入っています。

巨大なおもりをビルの上部にぶら下げて、ビルの揺れと逆の動きをするように調整。これにより、揺れを打ち消してくれるんです。

■高層ビルは風に“逆らわない”から強い!

ビルはしなやかに揺れて風をいなす

柱・壁・コアで全体を支える「チューブ構造」

上部には“揺れ打ち消し装置”TMDがある!

人間が作る建築物も、**自然と“戦う”より“共に揺れる”**という考え方が進んでいるんですね。

もしチャンスがあれば、展望台のある高層ビルに強風の日に行ってみてください。耳を澄ますと、ビルが「ミシ…」と小さく軋む音が聞こえるかも!

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